東京の染め

東京の染めの背景

東京の染め。それは江戸時代、水の豊富な神田川流域で始まりました。明治大正時代になると、浅草周辺にかけて集散していた染め屋は、良い水を求めて神田川をさかのぼり、江戸川橋、早稲田、戸塚周辺から高田馬場にかけてのエリアに広がって、そこは現在に至るまでの染め屋の集散地となります。川で着物の染料を洗い流す姿はかつての東京の風物詩でした。東京の染色はそのかたちを変えながらも代々の職人の技と歴史をいまに受け継いでいます。

「東京染小紋」は経済産業大臣指定伝統的工芸品の指定を受けており、「江戸更紗」「東京無地染」は東京都伝統工芸品として認定されています。「江戸小紋」も含め、これら4部門の染め物は平成18年度に導入された地域産業活性化のための制度「地域団体商標登録制度」において、東京の地域ブランドとして登録されており、各商標表示マークがその証となっています。

東京の染め

東京都染色工業協同組合では平成18年度に導入された地域産業の活性化のための新制度「地域団体標章登録制度」(地域ブランド)において、東京で染色された染織物として、「江戸小紋」「東京染小紋」「江戸更紗」「東京無地染」の4部門の商品が登録されました。これらの標章表示が「東京の染め」の証しです。